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リサイクルした自動車は、
新しい自動車に生まれ変わっているの?
2024.08.29
この事は良く聞かれるのですが、その前に、自動車リサイクルがそもそもどの様なものなのかをご説明しましょう。
廃車後、リサイクルするために具体的に何をしているのか?
簡単に説明しますと、2005年に廃棄する自動車は、適正な処理を行いリサイクルしなければならないという「自動車リサイクル法」が施行されました。
これにより、まず廃棄する車は、法で定められた適正処理を行います。
その後、様々なパーツを再利用・再資源化(リサイクル)するために解体、分解を行い正しく分別します。これが、廃車後の処理なのです。
ちなみにこれらの業務を一手に引き受けているのが私たちヤマコー株式会社です。
自動車のリサイクル料金は、車購入時に支払っている!
この見出しを見て驚いた方もいらっしゃる事でしょうが、実は車を購入する際に、リサイクル料金を支払っているんです。このリサイクル料金は「リサイクル預託金」と言い、新車・中古車も同様に、必ず購入時に支払っています。
仕組みは非常にシンプルで、例をあげますと、まず新車購入時に購入者が販売店にリサイクル預託金を支払います。販売店は、リサイクル預託金を「財団法人自動車リサイクル促進センター」に預けます。
その後、新車購入者が車を車買取事業者に売却するとします。
するとその際に、買取事業者からリサイクル預託金が還付されます。そして、最終的に最後の保有者が自動車の廃棄を行う場合、私たちの様な自動車リサイクル業者が「財団法人自動車リサイクル促進センター」からリサイクル預託金の一部を頂き、適正な自動車リサイクルを行なっています。
すなわち、最後の車の保有者がリサイクル預託金を支払っている事になるわけです。
ちなみに、この取り組みにより、自動車のリサイクル率が大幅に上がり、当時問題となっていた廃車の不法投棄による環境汚染問題が減少したんですよ。
リサイクル預託金(同じ車)の流れ
リサイクル預託金っていくら? 利用目的は?
そうですよね。知らない方は気になりますよね。
自動車のメーカーや車種、排気量などによって異なりますが、普通乗用車であれば7,000円程度~18,000円くらいが一般的です。
輸入車はもっと高額になるケースもあります。
思ったより高額でしたか?それとも安価でしたか?でも、考えて見てください。これだけの料金で、本当に自動車の適正な処理に加え、解体や分解、分別ができると思いますか?
実は、このリサイクル預託金は、まさに先ほど説明をした「適正処理」の為に必要なのです。
エアバック類の処理・回収、エアコンのフロン類の回収、有用な部品や鉄などの金属資源などを回収した後に残る樹脂(プラスチック)やゴムやガラスなど(シュレッダーダストと呼ばれ、ASR(Automobile Shredder Residue)とされています。)の再資源化、この3品目のために利用されているんです。
これら3品目は、法令で定められている適正処理が必要であり、私たちはいつも細心の注意をはらい適切に処理をおこなっています。
貴方の保有する自動車のリサイクル預託金の金額や、現在自動車廃棄をしてもらっている場合の現状などを確認する事ができますよ。
ご興味がある方は、以下のサイトから調べて見てはいかがでしょうか?
<自動車リサイクルシステム>
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html
廃棄される自動車1台あたりのリサイクル率ってどのくらい?
車は皆さんがご存知の通り、ほとんどが鉄でできていますよね。この鉄やその他の金属も含め有用金属でできており、車の総重量の約80%がリサイクルされているんです。
残りの約20%がASRとされています。
リサイクルされる有用金属は、車のボディーや、エンジン周り、車輪の駆動部分、配線に使われるコードなど様々な物があります。
また、ASRとしては、樹脂(プラスチック)・ゴム・ガラスなどがあります。
私たちヤマコー株式会社では、これらを全て細かく解体・分別をしています。
でも、パーツ(例:バンパー・ドア・ヘッドライトなど)として再利用できる物は車体から取り外し、そのまま保管し修理などのパーツとしてご利用いただいています。
リサイクル状況
リサイクルされる有用金属
車のボディー・エンジン周り・車輪の駆動部分・配線に使われるコードなど
リサイクルされないASR
樹脂(プラスチック)・ゴム・ガラス
※近年ではわずかですが一部リサイクルされているものもあります。
車の総重量を100%とした時
有用金属はその後どうなるの?
ヤマコー株式会社では、取出した有用金属は用途に合わせて、大型の切断機や大型のプレス機等の専用機械で加工を行い、製鋼メーカーや非鉄メーカーに原料として供給しています。
「そして、ここからが本題です。」
製鋼メーカーや非鉄メーカーに原料として供給した有用金属は、H型鋼や鉄板、鉄筋などに生まれ変わっています。え!と驚かれた方も多いと思います。そうなんです!車はリサイクルされた再資源から製造されていないと言っても過言ではないんです。
これほどの車が実は、地球から採取された資源から製造されているんです。
その理由は、リサイクルされた鉄から製造すると安全性や耐久性の問題など、その他問題が沢山あり現状では難しいとされているからなんです。
大型のプレス機とプレス後の原料
鉄筋
ASRはその後どうなるの?
例えばゴムや樹脂(プラスチック)などは焼却の際に生まれる熱エネルギーを利用して発電などに利用される「サーマルリサイクル」によって活用されています。
また、ほんのわずかですが、ガラスなどはガラスウール(断熱材)などに再利用されています。
車の製造は地球から採取された資源がかかせないの?
結論から言うとその通りです。ですが、鉄筋・鉄骨なども必要な物であり、もしこれらが自動車から生まれ変わらず、また、ASRからうまれる熱エネルギーがなければ、やはり地球資源から生みださなければならなくなります。
ですので、この自動車リサイクルによって自動車には生まれ変わりませんが、別の用途で再利用することにより、資源の採取が減り地球環境を守る事につながっているのです。
これで終わりではない新リサイクルのお話
EUでは、新車の生産に必要なプラスチックの25%以上を再生プラスチックにし、そのうち廃車由来を25%にするというELV指令が公表されました。
こういった動きが世界で広がりつつあり、自動車を輸出する日本でもこれに対応するための動きがすでに始まっています。
例えば、2025年から新車に利用する樹脂(プラスチック)の25%はリサイクル樹脂(プラスチック)を使用し、更に、この25%の内の25%は自動車由来のリサイクル樹脂(プラスチック)を使用しなければならないと言う規則が発効され、2031年から施行される見込みです。また、2028年には廃車からリサイクルする鉄・アルミ・マグネシュウム・モーター材料を新車にどのくらい利用したか、報告の義務が課せられるなどの規則が発効される見込みとなっています。
こういった背景を受け、自動車リサイクル業界では、急務として準備を行なっていますが、ヤマコー株式会社では、すでに取り組みを始めています。
それは、これまで焼却処理をされていたASRの樹脂(プラスチック)を再利用する取り組みです。
プラスチックといっても様々な種類があるのですが、そのうちの再生可能なPPと呼ばれるプラスチックを対象としています。
細部まで分解しASRの樹脂(プラスチック)を取り出しています
このPPを廃車から取り出すには、このこれまで以上の分解が必要となることから、更なる技術が求められるほか、分解に掛かる時間も大幅に増えています。
ですが、ヤマコー株式会社は自動車から自動車が生まれるクローズドループの実現を目指しており、一つでも多くの部品が自動車に生まれ変わるのであればと考え、更なる技術開発を進め、新たな取り組みに果敢に挑戦しています。
自動車から自動車の一部が生まれる時代ももう目の前に迫っています。
この事は良く聞かれるのですが、その前に、自動車リサイクルがそもそもどの様なものなのかをご説明しましょう。
廃車後、リサイクルするために具体的に何をしているのか?
簡単に説明しますと、2005年に廃棄する自動車は、適正な処理を行いリサイクルしなければならないという「自動車リサイクル法」が施行されました。
これにより、まず廃棄する車は、法で定められた適正処理を行います。
その後、様々なパーツを再利用・再資源化(リサイクル)するために解体、分解を行い正しく分別します。これが、廃車後の処理なのです。
ちなみにこれらの業務を一手に引き受けているのが私たちヤマコー株式会社です。
自動車のリサイクル料金は、車購入時に支払っている!
この見出しを見て驚いた方もいらっしゃる事でしょうが、実は車を購入する際に、リサイクル料金を支払っているんです。このリサイクル料金は「リサイクル預託金」と言い、新車・中古車も同様に、必ず購入時に支払っています。
仕組みは非常にシンプルで、例をあげますと、まず新車購入時に購入者が販売店にリサイクル預託金を支払います。販売店は、リサイクル預託金を「財団法人自動車リサイクル促進センター」に預けます。
その後、新車購入者が車を車買取事業者に売却するとします。
するとその際に、買取事業者からリサイクル預託金が還付されます。そして、最終的に最後の保有者が自動車の廃棄を行う場合、私たちの様な自動車リサイクル業者が「財団法人自動車リサイクル促進センター」からリサイクル預託金の一部を頂き、適正な自動車リサイクルを行なっています。
すなわち、最後の車の保有者がリサイクル預託金を支払っている事になるわけです。
ちなみに、この取り組みにより、自動車のリサイクル率が大幅に上がり、当時問題となっていた廃車の不法投棄による環境汚染問題が減少したんですよ。
リサイクル預託金(同じ車)の流れ
リサイクル預託金っていくら? 利用目的は?
そうですよね。知らない方は気になりますよね。
自動車のメーカーや車種、排気量などによって異なりますが、普通乗用車であれば7,000円程度~18,000円くらいが一般的です。
輸入車はもっと高額になるケースもあります。
思ったより高額でしたか?それとも安価でしたか?でも、考えて見てください。これだけの料金で、本当に自動車の適正な処理に加え、解体や分解、分別ができると思いますか?
実は、このリサイクル預託金は、まさに先ほど説明をした「適正処理」の為に必要なのです。
エアバック類の処理・回収、エアコンのフロン類の回収、有用な部品や鉄などの金属資源などを回収した後に残る樹脂(プラスチック)やゴムやガラスなど(シュレッダーダストと呼ばれ、ASR(Automobile Shredder Residue)とされています。)の再資源化、この3品目のために利用されているんです。
これら3品目は、法令で定められている適正処理が必要であり、私たちはいつも細心の注意をはらい適切に処理をおこなっています。
貴方の保有する自動車のリサイクル預託金の金額や、現在自動車廃棄をしてもらっている場合の現状などを確認する事ができますよ。
ご興味がある方は、以下のサイトから調べて見てはいかがでしょうか?
<自動車リサイクルシステム>
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html
廃棄される自動車1台あたりのリサイクル率ってどのくらい?
車は皆さんがご存知の通り、ほとんどが鉄でできていますよね。この鉄やその他の金属も含め有用金属でできており、車の総重量の約80%がリサイクルされているんです。
残りの約20%がASRとされています。
リサイクルされる有用金属は、車のボディーや、エンジン周り、車輪の駆動部分、配線に使われるコードなど様々な物があります。
また、ASRとしては、樹脂(プラスチック)・ゴム・ガラスなどがあります。
私たちヤマコー株式会社では、これらを全て細かく解体・分別をしています。
でも、パーツ(例:バンパー・ドア・ヘッドライトなど)として再利用できる物は車体から取り外し、そのまま保管し修理などのパーツとしてご利用いただいています。
リサイクル状況
リサイクルされる有用金属
車のボディー・エンジン周り・車輪の駆動部分・配線に使われるコードなど
リサイクルされないASR
樹脂(プラスチック)・ゴム・ガラス
※近年ではわずかですが一部リサイクルされているものもあります。
車の総重量を100%とした時
有用金属はその後どうなるの?
ヤマコー株式会社では、取出した有用金属は用途に合わせて、大型の切断機や大型のプレス機等の専用機械で加工を行い、製鋼メーカーや非鉄メーカーに原料として供給しています。
「そして、ここからが本題です。」
製鋼メーカーや非鉄メーカーに原料として供給した有用金属は、H型鋼や鉄板、鉄筋などに生まれ変わっています。え!と驚かれた方も多いと思います。そうなんです!車はリサイクルされた再資源から製造されていないと言っても過言ではないんです。
これほどの車が実は、地球から採取された資源から製造されているんです。
その理由は、リサイクルされた鉄から製造すると安全性や耐久性の問題など、その他問題が沢山あり現状では難しいとされているからなんです。
ASRはその後どうなるの?
例えばゴムや樹脂(プラスチック)などは焼却の際に生まれる熱エネルギーを利用して発電などに利用される「サーマルリサイクル」によって活用されています。
また、ほんのわずかですが、ガラスなどはガラスウール(断熱材)などに再利用されています。
車の製造は地球から採取された資源がかかせないの?
結論から言うとその通りです。ですが、鉄筋・鉄骨なども必要な物であり、もしこれらが自動車から生まれ変わらず、また、ASRからうまれる熱エネルギーがなければ、やはり地球資源から生みださなければならなくなります。
ですので、この自動車リサイクルによって自動車には生まれ変わりませんが、別の用途で再利用することにより、資源の採取が減り地球環境を守る事につながっているのです。
これで終わりではない新リサイクルのお話
EUでは、新車の生産に必要なプラスチックの25%以上を再生プラスチックにし、そのうち廃車由来を25%にするというELV指令が公表されました。
こういった動きが世界で広がりつつあり、自動車を輸出する日本でもこれに対応するための動きがすでに始まっています。
例えば、2025年から新車に利用する樹脂(プラスチック)の25%はリサイクル樹脂(プラスチック)を使用し、更に、この25%の内の25%は自動車由来のリサイクル樹脂(プラスチック)を使用しなければならないと言う規則が発効され、2031年から施行される見込みです。また、2028年には廃車からリサイクルする鉄・アルミ・マグネシュウム・モーター材料を新車にどのくらい利用したか、報告の義務が課せられるなどの規則が発効される見込みとなっています。
こういった背景を受け、自動車リサイクル業界では、急務として準備を行なっていますが、ヤマコー株式会社では、すでに取り組みを始めています。
それは、これまで焼却処理をされていたASRの樹脂(プラスチック)を再利用する取り組みです。
プラスチックといっても様々な種類があるのですが、そのうちの再生可能なPPと呼ばれるプラスチックを対象としています。
細部まで分解しASRの樹脂(プラスチック)を取り出しています
このPPを廃車から取り出すには、このこれまで以上の分解が必要となることから、更なる技術が求められるほか、分解に掛かる時間も大幅に増えています。
ですが、ヤマコー株式会社は自動車から自動車が生まれるクローズドループの実現を目指しており、一つでも多くの部品が自動車に生まれ変わるのであればと考え、更なる技術開発を進め、新たな取り組みに果敢に挑戦しています。
自動車から自動車の一部が生まれる時代ももう目の前に迫っています。